「五十肩はストレッチして予防しなさい」は間違い|3つの理由

五十肩が悪化しないためにストレッチをやってるけど、なかなか良くならない。

当記事は、このようなお悩みを解決します。

・肩が少し痛くても我慢してストレッチをする
・肩が上がりにくい時に頑張ってストレッチをする
・お医者さんに肩が固まっちゃうからストレッチするよう言われたけど辛い

もし当記事をご覧のあなたが、このような状態でしたら今すぐストレッチを中止するべきです。

肩が痛い時・上がりにくい時にストレッチを中止する3つの理由

肩が痛い時や肩が上がりにくい時は、ストレッチによって悪化する可能性が高いため中止するべきです。
はじめに捕捉をさせていただくと、ストレッチ自体はとてもおススメのセルフケアです。
ただ、お身体の状態によっては、ストレッチによって悪化してしまうケースがあり危険な時があります。
医学的に見て、どのような状態だとなぜストレッチで悪化するのかをお伝えしてまいります。

さて、ストレッチによって悪化する状態は3つあります。

・炎症が起きている状態
・関節の動きが悪い状態
・筋肉の硬さがある
状態

以上の3つ、炎症が起きている状態・関節の動きが悪い状態・筋肉の硬さがある状態では、なぜストレッチで悪化するのか説明をしていきたいと思います。

①炎症が起きているとストレッチで悪化する

「炎症が起きているときはストレッチをやらない方が良い」と言われても、そもそも炎症が起きているのかどうかが分からないと困ってしまいます。

まず、肩に炎症が起きている時の特徴を3つお伝えします。

・座っているだけで痛い(安静時痛)
・夜中に目が覚めてしまう(夜間痛)
・痛い側を下にして寝られない(臥床時痛)


ざっくりと以上3つの状態に当てはまっていたら、肩に炎症があることが考えられます。

もし、炎症があるのに動かしてしまうと、すでに存在する炎症が大きくなり悪化してしまいます。

つまり、ストレッチも負担の1つのため、上記3つの特徴があるときには、ストレッチを行うと悪化することが多いです。

せっかく、最速で治したい気持ちなのに、治りを遅らせてしまうということは悲しいことなので、要注意です。

炎症を最速で治めるためには、出来る限り痛みを出さないような動きを心がけていくことが大切だといえます。

②関節の動きが悪いとストレッチで悪化する

肩関節を動かすときは、細かい関節が総動員で動いてくれます。

具体的には、肩鎖関節・胸鎖関節・胸肋関節・肩甲胸郭関節・肋横突関節・肩甲上腕関節など、細かくはもっと関節が関係しています。

これらの関節が連動して上手く動くことで、腕を上げたり、背中を触ったりできるのです。

肩の痛み・肩の動きにくさがある方は、これらの細かい関節が動きにくくなっていることが多く、動けない関節のせいで動ける関節に負担がきて痛みが出たり、動きにくくなったりすることが多いです。

細かい関節の動きが悪くて、肩の痛み・動きにくさが生じている状態にもの関わらず、ストレッチで頑張ってしまうと、関節の動きを無視して無理に動かす状態となり、結果として痛み・動きにくさの悪化がみられます

関節の動きを細かくしっかりと確認し改善してから、ストレッチを再開するという順番が正しいです。

③筋肉の硬さがあるときはストレッチで悪化する

「筋肉の硬さがあるとストレッチをする」という常識的な考え方があります。
もちろん、単純な疲労での筋肉の硬さにはストレッチはオススメなのですが、悪化するケースもあるのが事実です。
そして、悪化するイメージがないために、頑張ってストレッチをしてしまい悲しい思いをされる方を沢山みてきました。

そもそも、肩まわりの筋肉の硬さ・突っ張り感は、大きく2つの原因があることが多いです。

・炎症による痛みから守るため
・関節の動きにくさから過剰な負担がかかるため


この2つが原因にあって、筋肉が頑張ってくれて硬くなったり突っ張ってくれたりします。

筋肉がすでに頑張ってくれて硬くなっているのに、そこでさらにストレッチをすることで、さらに頑張らせてより硬くさせて悪化をさせる可能性が高いです。

もちろん、炎症が生じていない方・関節の動きにくさがないけど筋肉が少し硬いという方は、ストレッチをしても問題ないのですが、肩がすでに頑張ってくれている時にはプラスでストレッチをやらないことをオススメします。

お医者さんから「ストレッチしなさい」といわれたときに注意すること

炎症が起きているとき・関節が動きにくいとき・筋肉の硬さがあるときなど、ストレッチをすることで悪化の可能性があることをお伝えしました。

とは言っても、お医者さんからの「ストレッチをしなさい!」は威力が強くて、ストレッチをしなければならないのかと思わされてしまいます。

もし、お医者さんから「ストレッチしなさい!」と言われて、しっかりと聞いて実行した方が良いときと、反対に聞かないで実行しない方が良いときのポイントをお伝えします。

お医者さんが肩を触ってしっかりと確認してくれるか

もし、ただレントゲン写真を撮って話をしただけで、お医者さんからストレッチをしなさいと言われた場合は気にせずストレッチをしない方がいいです。

もし、炎症や関節の動きにくさや筋肉の硬さがあることで、ストレッチによって悪化する可能性が高いためです。

反対に、お医者さんが肩の筋肉や関節の動きをしっかりと確認して、炎症の有無・関節の動きにくさの有無・筋肉の硬さの有無をみてから、この状態ならストレッチをしなさいと言われた場合は、無理なく行った方がいいです。

実は、多くの整形外科のお医者さんは、前者の先生が多くて、ひどい場合は、関節の動きにくさが大きく炎症がバンバン出ているのにストレッチを頑張らせて悪化させていることも見てきました。

たかがストレッチのようなイメージですが、状態によってはストレッチを中止することで急激に改善傾向にいくことがあるため、しっかりと確認できれば嬉しいです。

「五十肩はストレッチして予防しなさい」は間違い|まとめ

肩が動きにくいとき・肩が痛いときには、予防のためにも早期改善のためにもストレッチをするべきだと思われている方が多いです。

しかし、ストレッチをする前に、3つの状態があると悪化する可能性が高く危険なため、しっかりと確認すべきことがあります。

その3つの状態とは、
・炎症が起こっている
・関節の動きにくさがある
・筋肉の硬さがある


これらの3つの状態や因果関係によっては、決してストレッチをやるべきではありません。

整形外科や整骨院で、少し不十分に感じていたり、なかなか良くならない症状があったりしましたら、ぜひご相談ください。

また、四十肩・五十肩・肩関節周囲炎の原因から改善方法まで記載した記事はこちらです。

合わせてご覧いただけると幸いです。

当院で分かることは全てお伝えして、最速で改善できるよう目指したいと思います。