
・変形性膝関節症と言われてしまった。
・原因は、加齢と体重と筋力低下なんでしょ?
・こんなに筋トレしても治らないなら、ダメかな。
・薬と湿布で治らなければ、手術しかないのかな?
こんなあなたのお悩みを解消します。
(年齢:60歳 身長:158cm 体重:59kg)
この2週間を振り返ると、絶望的な気持ちになった。
2週間前に膝の痛みが強くなって病院へ受診。
年相応の変形があり、変形性膝関節症と診断される。
原因は、加齢と体重と筋力低下かなと言われた。
毎日、筋トレして体重も注意すれば治ると思いますよとアドバイスをもらい、薬と湿布を出され様子見てくださいと終了した。
それから2週間毎日かかさず筋トレをやっているし、痛みを我慢して階段を使っている。
その結果、なぜか膝の痛みが増えてしまったのだ。
以前は、朝の歩き始めの一歩目や動きだしで痛かったのだが、今は夕方になるとジンジン痛みに襲われる。
もう一生治らないんじゃないか。
私がやったことの何が悪かったんだろ。
もしかしたらあなたも、この女性と同じように変形性膝関節症と診断されて、なかなか良くならない状態にお悩みではないでしょうか。
当記事は、膝の痛みの本当の原因とその改善方法を、網羅的にお伝えします。
あなたが自由に動けて、旅行や趣味も思いっきり楽しめますように願っています。
読み終えた時には、前向きになれて希望が生まれるかと思いますので、しっかりご覧ください。
お医者さんから言われる3つの原因

膝の痛みの原因は、3つあります。
・体重
・加齢
・筋力低下
です。
膝が痛くて整形外科に受診されたあなたが、お医者さんから変形性膝関節症の痛みの原因として言われるのは、3つです。
- 加齢
- 体重
- 筋力低下
変形性膝関節症の病院での治療
加齢に対して → 湿布やヒアルロン注射で、維持すること
体重に対して → 歩くことを中心に、運動を適度に行うこと
筋力低下に対して → 筋トレで筋肉をつけて、膝を支えること
では、お医者さんに言われた通り、これらを実施している方はよくなるのでしょうか。
結論から言うと、あまり痛みが改善していないのですが、頑張って続けているという方が多いです。
そして、いつまで続ければ良くなるんだろう。と疑問が出てくる方もいます。
もしあなたが膝の痛みの原因を加齢・体重増加・筋力低下の3つだと思っていたら、今日から正しい原因を知って改善するよう方向転換していただければ大丈夫です。
しっかりと対応することで改善していきます。
変形性膝関節症の痛みの原因3つはウソだった
結論からいいますと、変形性膝関節症の膝の痛みと3つの原因(加齢・体重・筋力不足)はほぼ関係ないです。
なぜ、加齢・体重・筋力不足が原因でないと言えるのかを1つずつ説明していきます。
加齢が膝の痛みと関係がない理由

・もういい年だから、膝の痛みも仕方ないのかな?
・お医者さんからも、年相応な変形だと言われちゃった。
年齢が膝の痛みの原因という考えは、ある種の洗脳だと思います。
医学的なメカニズムから考えても、年をとったから痛いということは言えません。
実際、10歳〜30歳で膝の痛みが強い方もいれば、60歳〜80歳で膝の痛みがない方もいるのです。
加齢と変形は関係がある
加齢と変形は深い関係があります(加齢と痛みは関係ありません)。
特に、加齢に伴い、軟骨がすりへり変形が進む傾向にあります。
つまり、
加齢
↓
軟骨がすりへる
↓
変形する
という流れは否定できません。
しかし、変形が原因で痛みは出ません。
変形と痛みの関係についてしっかりと説明した記事があるので、「変形性膝関節症でお悩みの方必見!変形と痛みは関係ない理由と新常識」をご覧下さい。
加齢と膝の痛みは関係しないと、はっきり言えます。
もう少し詳しく、加齢に伴う軟骨のすりへりと膝の痛みが関係ないのかについてお伝えします。
軟骨の変形と痛みは関係ない
しばしば、加齢と膝の痛みはセットで考えられます。
加齢と膝の痛みがセットで考えられる理由は、加齢とともに軟骨がすりへり最後は骨と骨がぶつかることが考えられるためです。
もしあなたが、このようにお考えならもったいないです。
それは、軟骨がすりへって変形しても痛みが出ないためです。

軟骨には、神経も血管もリンパ管もなにも通っていない。つまり、痛みを感じる組織はないのです。
軟骨がすりへっても痛みを感じない理由は、軟骨には神経も血管もリンパ管もなにも通っていないためです。
確かに、加齢に伴い軟骨がすりへって変形がすすんで、結果として膝が痛くなるイメージがありますよね。
しかし実際は、神経も血管もリンパ管も通っていない軟骨がすりへって、変形したところで痛みは出ません。
以上から、加齢に伴って痛みが出るということは、根拠がないことが分かります。
体重が膝の痛みと関係ない理由

・体重が膝に悪いとは聞くけど、どのくらいやせればいいの?
・あんまり太ってないけど、体重を減らさなきゃいけないの?
正直、体重と膝の痛みの関係は薄いので、気にせず過ごして大丈夫です。
関係がゼロではないですが、体重は変わらなくても膝の痛みは良くなります。
実際に、私は体重を制限するためのアドバイスはしたことありませんが、膝の痛みが改善しています。
そもそもの話ですが、膝の痛みで苦しまれている方は、平均体重くらいの方も多いです。
とはいえ、体重が膝の痛みと関係がない理由を根拠をもって説明していきますね。
体重の変化であまり負担は変わらない
ここで、体重が5kg増えることを想像してみてください。
体重が5kgも増えるとすごく変わったイメージですよね。
具体例として、体重の変化と膝にかかる負担との関係を、階段の降りで考えてみます。
階段の降りは、体重の約5倍の負担がかかると言われています。
普段の動作では、膝関節への負担は体重の何倍もかかり、階段の上りは4.3倍、階段の下りは4.9倍の負担がかかる。
参考1:吉田研二郎:膝関節, バイオメカニクスよりみた整形外科, 金原出版;19-26, 1988.
階段の降り(体重の5倍) | |
60kg | 300kg |
55kg | 275kg |
体重60kgの方が、階段を降りると、体重の5倍の300kgの負担がかかります。
頑張って、5kg減らして55kgになると、275kgになります。
では、階段が10段あるとします。
すると、
60kgの体重→300kg×10回の負担
55kgの体重→275kg×10回の負担
意外と微々たる差です。
頑張って5kgも減らしたわりには、負担はわずか9%の変化です。
実際に、体重を減らすよりも、激的に負担が減る方法があるので、次に説明しますね。
体重よりも負担の分散が大切
体重を数kg減らすよりずっと大事なことが1つあります。
それは、膝関節以外の関節で負担を分散することです。
例えば階段の降りでは、膝の曲げ伸ばしと同時に股関節の曲げ伸ばしと足関節の曲げ伸ばしがおこります。
体重が60kgであれば階段の降りで体重の5倍の負担。
つまり、300kgもの負担がかかると先ほどお伝えしました。
股関節と足関節の動きが悪いと、膝関節だけに300kgの負担がかかります。
もし股関節と足関節がしっかりと動けば、300kgの負担が股関節・足関節・膝関節にそれぞれ100kgずつが分散されて負担は激減します。
例えば、あなたがスーパーへ買い物に行ったときを想像してください。
買うものが多く、買い物袋パンパンに3袋分も買ってしまっていました。
1人で持ち帰るのはとても負担が大きいですよね。
もし、あなたがご家族3人で買い物にきていたらどうでしょうか。
パンパンの買い物袋が3袋あっても、1人1袋ずつ持つことで負担は1/3に激減します。
この買い物と同じで、なんとか5kgやせたけど膝の負担が300kgから275kgにしか減らないことを考えると、まず膝の関節のまわりの関節(股関節・足関節)が動くようにして300kgから100kgへの分散を目指すべきです。
膝関節のまわり関節は、股関節や足関節がまず大切です。
さらに胴体部分の骨盤や背骨や肋骨の関節の動きをしっかりと出すことが全身での分散につながります。
膝関節まわりの関節がしっかりと動けば筋肉・筋膜の柔軟性や収縮力が高まり、身体全体で改善していきます。
筋力低下と膝の痛みが関係ない理由

・膝の痛みも筋力が弱くなったせいだと思うの。
・やっぱり筋トレしないと痛みは治らないんでしょ?
多くのお客様からいただく心配事です。
結論から言いますと、筋力と痛みとは全く関係ないです。
膝まわりの筋力が弱くても膝の痛みが出るとは限りません。
なぜなら、赤ちゃんは筋力が弱いですが、全く膝の痛みは出ないためです。
赤ちゃんの話をされても納得できない感じもするので、医学的な研究をお伝えしていきます。
では、一般的な筋力の弱さと膝の痛みの因果関係を挙げてから医学的な観点で見ていきますね。
筋力と膝の負担への一般的なイメージ
膝の痛みの原因は、ももの前面の筋力(大腿四頭筋)が弱いためと言われます。
筋力が弱いことと膝の痛みが出ることとの因果関係は以下のようなイメージです。
ももの前面の筋力(大腿四頭筋)が弱い
↓
膝への負担が増える
↓
膝の痛みが増える
当記事をお読みいただいているあなたも、筋力が弱いとしっかりと支えられなくて負担が大きくなるのではないかというイメージではないでしょうか。
実際は、筋肉が弱い方が膝の負担が少ないことが医学研究で分かってきています(参考2:黒川,高橋,鶴見,2001,下肢関節疾患の理学療法,三輪書店)。
次に、筋力と負担との関係について説明します。
医学的に見る筋力と膝の負担の関係
新しい考え : 筋力が強い → 膝の負担が大きい
医学的には、筋力が弱くても膝の負担が増えないことが報告されています。
反対に、筋力が強くなっても膝の負担が減ることはないと報告されています。
むしろ、筋力が強くなることで耐えられる分、膝への負担が大きくなると言われます。
最新の医学で、筋力が増えても膝の負担は減らずに、反対に負担が増える可能性もあると言われているのは驚きますね。
ももの前面の筋力(大腿四頭筋)が弱い→膝への負担が増えるということは医学的な研究から否定されている。
参考3:Quadriceps strength is not related to gait impact loading in knee osteoarthritis.
Michael A. Hunt, et al The Knee 17 (2010) 296–302
ももの前面(大腿四頭筋)の筋力トレーニングを12週間行い、膝にかかる負担(内外モーメント)を調べたが、負担の軽減は見られなかった。
参考4:Does Knee Malalignment Mediate the Effects of Quadriceps Strengthening on Knee Adduction Moment, Pain, and Function in Medial Knee Osteoarthritis? A Randomized Controlled Trial Boon-Whatt Lim, et al, Arthritis & Rheumatism Vol. 59, No. 7, July 15, 2008, pp 943–951
たしかに、筋力と痛みが関係しそうな気がするのもわかります。
病院でも、知人からも、家族からも、痛みがあるといえば、筋力が弱ってるからなんじゃないの?といわれてしまうので仕方ないのかなあと思います。
しかし、実際は筋力と痛みは関係がうすいので、「筋肉がないから痛いんだ。」とか「筋力を鍛え続けないとダメかな」と思っている方には朗報ですね。
膝の痛みから根本原因を見つける
膝の痛みの原因は、加齢・体重・筋力低下のどれでもないとお伝えしました。
では、膝の原因ってなんなのか?
膝の痛みでつらい思いをされているあなたも、早く原因を究明して改善したいと願っていることと思います。
この後、しっかりと原因を説明していきますが、実は、大きく2つの原因に分かれています。
その2つの原因は、結果として出た痛みの特徴も異なるため、順番に説明しますね。
膝の痛みは大きく2種類
膝の痛みの原因をハッキリされるためには、どのような痛みが出ているのかを把握することが大切です。
膝の痛みは、関連痛と患部痛という2種類の痛みに分けられます。
では、次に関連痛と患部痛の特徴を説明していきますね。
関連痛の特徴
関連痛とは、原因とは離れた場所で痛みを感じると言われます。
医学的には、以下のように定義されています。
病巣の周囲や病巣から離れた場所に発生する痛みを関連痛と呼ぶ
参考5:日本緩和医療学会,(2010),がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン,2章
痛みの源となっている場所とは異なる場所が痛いと感じる現象=関連痛
参考6:丸山一男,(2014),痛みの考え方,南江堂出版
ここで分かりやすい関連痛の具体的な特徴をお伝えします。
ピンポイントで分からない
膝のどこが痛いのかを聞くと、ピンポイントで「ここが痛い!」と指をさせないことが多いです。
なんとなく「うーん、この辺かなあ」と大まかな答えになってしまいます。
膝の痛みの部位に炎症がない
膝の痛い部位に、腫れ・熱・押すと痛い・赤いという4つの炎症状態がないことが大きな特徴です。
特に、4つの炎症状態の中でも、膝の痛い部位を押しても痛いという状態がなければ関連痛を疑えます。
膝以外の部位に痛みがある
膝も痛いが腰のまわりも痛いなど、膝の他にも痛みの部位がいくつかあることが多いです。
特に、痛みが腰に移動したり膝に移動したり、あちこちに移動する場合も関連痛の特徴です。
患部痛の特徴
患部痛は、とても分かりやすい痛み方です。
すり傷や切り傷は、その傷ついた場所が痛いですよね。
膝も、なんらかの原因で膝の組織が傷つき、傷ついていた部位が痛いことです。
分かりやすい患部痛の具体的な特徴をお伝えします。
ピンポイントで分かる
膝のどこが痛いのかを聞くと、ピンポイントで「ここが痛い!」と指をさして分かることが多いです。
膝の痛みを感じる部位に炎症がある
膝の痛みを感じる部位に、腫れ・熱・押すと痛い・赤いという4つの症状が、炎症の特徴です。
特に、痛みの部位を押すと痛みが増えて感じるということが炎症の大きな特徴です。
炎症があると痛みを増やすので、はっきりと痛みの部位が分かることが多いです。
ここまでの関連痛と患部痛との特徴を表にまとめます。
特徴 | |
関連痛 |
・ピンポイントで分からない ・膝の痛みの部位に炎症がない ・膝以外の部位に痛みがある |
患部痛 |
・ピンポイントで分かる ・膝の痛みの部位に炎症がある |
膝の痛みには関連痛と患部痛の2つの痛みがあることが分かりました。
あなたの痛みはどちらでしょうか?
実は、関連痛と患部痛がはっきりしていることもあれば、混在していることもあり、難しい時もあります。
分かりにくい時は、私たちプロに確認をお任せください。
次は、関連痛と患部痛が出てしまう原因について、それぞれお伝えします。
関連痛と患部痛の原因
膝の痛みは、関連痛と患部痛という2つの痛みがあり、特徴が全く違いました。
関連痛と患部痛の原因もそれぞれありますので、説明していきます。
関連痛の原因
膝の痛みが関連痛の場合は、どこが原因のことが多いのでしょうか?
結論からいうと、原因で多いのは骨盤です。
骨盤の中でも特に腰仙関節という関節の動きにくさが原因になります。
関連痛とは、体性神経も自律神経も関係なく痛みが走ることをいいます。
なぜ腰仙関節の動きにくさが原因だと分かるのかといいますと、腰仙関節の動きが正しくなると、その後から膝の痛みが改善するからです。
骨盤の次に、膝への関連痛をおこしやすい部位は腰椎椎間関節(第1〜5腰椎の関節)です。
もし、腰椎椎間関節の動きを正しくした結果、膝の痛みが改善すれば、膝の痛みの原因は腰椎椎間関節の動きにくさだったと考えられます。
まさか、腰や骨盤といった、膝から離れた部位からの関連痛あったとは、驚きかもしれません。
患部痛の原因
患部痛は、膝のまわりの組織が炎症をおこして痛みを増やしていることが多いです。
膝のまわりの2つの組織が炎症をおこして、患部痛を増やしやすいです。
まず、2つの組織がなにかをお伝えして、その後2つの組織がなぜ炎症をおこしてしまうのか、そしてなぜ炎症すると患部痛が増えるのかを説明していきます。
2つの組織が患部痛に関係
膝のまわりの組織で炎症を起こして患部痛を増やす部位は、2つあります。
・関節上嚢
・関節下脂肪体
膝のまわりには痛みや違和感を感じさせる組織があります。
多くの組織の中で、関節上嚢・関節下脂肪体の2つが強い痛みを感じさせます。
(図をはる:レベル4)
上の図では痛みの感覚センサーがいずれもレベル4(激しい疼痛)です。
さらに、炎症がおこると痛みセンサーを倍増させるため、どうしようもない痛みに襲われることも多い部位なのです。
2つの組織が炎症をおこすのには理由がある
関節上嚢と関節下脂肪体が炎症を起こしやすいのには、2つ理由があります。
・負担が大きく痛みを感じやすい組織なため
・膝以外の関節でうまく分散が出来ないため
この2つの影響のために、炎症が生じて強い痛みとして感じやすいのです。
では、2つの共通点を順番に説明します。
負担が大きく痛みを感じやすい組織なため
関節上嚢と関節下脂肪体はどちらも、痛みを感じやすい組織です。
膝の周りには沢山の組織がありますが、トップ2で痛みを感じると報告されています。
参考6Dy:
また、関節上嚢と関節下脂肪体どちらも、大腿四頭筋という太ももの前面の筋肉の下に付着しています。
大腿四頭筋の負担が大きすぎると、その下に付着している関節上嚢と関節下脂肪体が炎症を起こしてしまうのです。
とても大きくて強い筋肉の大腿四頭筋は負担に耐えられますが、その下の関節上嚢と関節下脂肪体が負担に耐えられなくて炎症をおこしてしまいます。
膝の曲げ伸ばしで働く大腿四頭筋は、生活での負担が大きくなりやすい部位だといえます。
生活の中では、膝の曲げ伸ばしの動き(歩き・立ち座り・階段など)がとても多いです。
関節上嚢と関節下脂肪体は、痛みを感じやすくて負担もかかりやすい組織だと分かりました。
この特徴に合わせて次の2つ目の理由が、元凶とも言えます。
膝以外の関節でうまく分散が出来ないため
関節上嚢と関節下脂肪体が痛みを感じやすくて負担もかかりやすい組織でも、うまく分散して負担を減らせることが出来れば炎症は生じにくくなります。
特に、膝とセットで動く骨盤周りと足の関節がポイントになります。
膝関節は、曲げ伸ばししかできません。
骨盤周りと足周りは、どんな方向にも動ける構造上です。
この骨盤周りと足周りの関節が動きにくくなると、膝の負担が大きくなって耐えられなくなるのです。
結果として耐えられなくなり、炎症になってしまうことが怖いですね。
炎症が患部痛を増やすメカニズム
ここまでお読みいただいたあなたは、そもそも炎症と痛みはどのような関係なの?という疑問を感じたかもしれないので、とても簡単に説明します。
痛みと炎症は仲が良く、まるで兄弟のような関係です。
ブラジキニンという発痛物質が出ることで「痛み」を感じます。
また、「炎症」が生じるとプロスタグランジンという物質が出ます。
炎症によって出るプロスタグランジンは、痛みを伝えるブラジキニンを増やして大きくする働きがあります。
補足ですが、プロスタグランジンだけでは痛みを感じませんが、すでに痛みが出ている場合に強めるという働きがあるのです。
つまり、炎症が強ければ強いほど、すでに出ている発痛物質を増やしてしまい、結果として強い痛みに繋がってしまうのです。
まとめますと、炎症が強ければ強いほど、痛みを増大させてしまう。
反対に炎症がなくなると、痛みはガクンと軽減されることが多いです。
患部痛は、関節上嚢と関節下脂肪体の2つが痛みも感じやすい組織で、かつ炎症もおこしやすいとお伝えしました。
炎症がおこることで痛みを増大させてしまうため、関節上嚢と関節下脂肪体の炎症をおこす原因から改善することが、根本的な解決となります。
膝の痛みの根本原因

膝の痛みは、関連痛と患部痛の2種類あるのが分かったけど、その根本原因を教えてよ。そして、早く楽にしてちょうだい。
膝の痛みは2種類、関連痛と患部痛がありました。
この関連痛と患部痛の原因を見ると、その根本の原因が出てきます。
根本の原因
↓
患部痛or関連痛
↓
痛みをかばって動きにくさが出る
↓
変形する
医学的な情報や変形性膝関節症の方を見てきて、上記の流れが自然だと考えられます。
この流れは、根本の原因が改善すれば、痛みも楽になって変形も予防できるという嬉しい希望が持てますね。
骨盤がたった1つの元凶だった
根本の原因は、骨盤(腰仙関節)です。
理由は、関連痛と患部痛ともに、骨盤(腰仙関節)からの影響が大きいためです。
関連痛は先ほど説明した通り、骨盤(腰仙関節)の動きがよくなると同時に膝の痛みが改善することが多いためです。
これは、関節内運動学の分野からも分かってきており、痛みの元凶といって過言ではありません。
患部痛は、大腿四頭筋に負担がかかり過ぎて、耐えられなくなった膝周りの組織が炎症おこすことだと説明しました。
実は、この元凶も骨盤(腰仙関節)なのですが、理由は2つです。
・骨盤(腰仙関節)の動きが悪いと、大腿四頭筋の硬さが出るため。
・骨盤(腰仙関節)と足の動きが悪いと、間に挟まれた膝の負担が増えてしまうため。
骨盤と大腿四頭筋の関係
大腿四頭筋の柔軟性の検査は、触診と膝を曲げることです。
膝を曲げること : 他者が膝を曲げてどのくらい曲がるかを確認します。
実は、骨盤(腰仙関節)の動きを良くすると、触診で大腿四頭筋の硬さも膝の曲がる角度も変化します。
つまり、骨盤(腰仙関節)の動き1つで、大腿四頭筋の負担に耐えられる度合いが変わってしまうのです。
もちろん、膝を挟むもう片側の足関節もとても大切です。
そのため、施術の場面では、足関節もしっかりと動きを整えます。
ただ、膝の負担への影響度合いは骨盤がダントツなため、足関節のお話は割愛したいと思います。
①骨盤(腰仙関節)の動きを良くする
↓
②大腿四頭筋の硬さが改善する
↓
③膝の負担がなくなり、患部痛も関連痛もなくなる
↓
④膝の痛みが楽になる
↓
⑤痛みをかばう必要がなくなる
↓
⑥動きやすくなり良い身体の使い方ができる
↓
⑦骨が変形する必要がなくなる
↓
⑧自由に動けるため旅行や趣味を楽しめる
このような流れで、変形性膝関節症の症状が改善します。
骨盤(腰仙関節)への施術が、根本の原因を解決することに繋がるため、今まで加齢・体重・筋力低下のせいだと諦めていた方はまだ間に合うことが分かりましたね。
骨盤へのアプローチはふたば整体院アロマへ
骨盤(腰仙関節)の動きを良くすることが、根本の原因を解決することだとお伝えしました。
骨盤(腰仙関節)は、一人一人、動く道(軌道)が違います。
その動く道から脱線してしまう、つまり動きが悪くなる理由は様々ですが、しっかりと動かして良い状態に戻せるのが特徴です。
骨盤(腰仙関節)の動きを正しく動かすためには、医学的な技術として作られたAKA(関節運動学的アプローチ)という技術が安全で効果も圧倒的です。
ふたば整体院アロマでもAKAの技術を利用しますが、変形性膝関節症の方からはとても喜ばれます。
あなたが膝の痛みを根本から改善したいというのであれば、是非ふたば整体院アロマにいらしていただければ幸いです。
当院の知識と技術を全力で活用して、対応させていただきます。
あなたのお力になれることを確信してお待ちしております。
まとめ
当記事を最後までお読みいただきありがとうございました。
・医学的には、加齢・体重・筋力低下が膝の痛みの原因という根拠はない。
・膝の痛みの根本の原因は、骨盤(腰仙関節)の動きにくさ(軌道の問題)。
・骨盤(腰仙関節)の問題は、AKAという技術を使うとしっかりと改善できる。
変形性膝関節症と言われてもまだまだ間に合うということをお伝えしたいです。
手術が必要だと言われても、必要のない手術が多数行われている現状では、回避することも出来ると希望を持ってほしいです。
痛みの根本の原因を改善するという点では、お任せいただければ幸いです。
膝の症状をしっかりと診て欲しいという場合は、宇都宮市宝木本町のふたば整体院アロマへいらしてください。
あなたが膝の痛みから解放されて自由な毎日を送れますよう、お待ちしています。