腰椎椎間板ヘルニア⑧|神経症状は痛みが出ない理由

【宇都宮で腰椎椎間板ヘルニア専門】ヘルニアの神経症状は痛みが出ない

腰椎椎間板ヘルニアがあると、痛みが出るイメージが一般的です。
しかし、実際は、腰椎椎間板ヘルニアでは痛みが出ません。
「神経が圧迫されたら、痛みが出るはずだろ!」
「神経が問題で、私は腰から足の痛みが出ていると思うんだけど!」
ぜひこのようにお考えのあなたに、当記事を読み進めていただきたいです。

腰椎椎間板ヘルニアで出る3つの症状

そもそも、腰椎椎間板ヘルニアの症状は、痛みは出ません。
腰椎椎間板ヘルニアの本当の症状は3つです。

  • 力が入らない (運動麻痺)
  • 感覚がなくなる (感覚麻痺)
  • おしっこや便が漏れる (膀胱直腸障害)


なぜ神経症状は、力が入らない・感覚がなくなる・おしっこや便が漏れるという3つの症状だけで、痛みが出ないのかについてを詳しく説明していきます。

腰椎椎間板ヘルニアの神経症状

医学的に、腰椎椎間板ヘルニアの神経症状は2つに分けられます。

● 神経根症状
● 馬尾神経症状

神経根症状はどんな症状が出るのか?

神経根症状の検査方法はなんなのか?

馬尾神経症状はどんな症状が出るのか?

これらを順番に説明しますね。


少し医学的な話になってきましたが、神経が圧迫されても痛み・しびれは出ないということの本質になりますので、ついてきて下さい。

神経根症状はどんな症状が出るのか?

腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板というクッション内のカタマリが飛び出し、脊髄の神経根を圧迫します。
神経根症状というのは、神経根の圧迫や損傷により症状が生じることです。

神経根は、脊髄へ入る経路(後根)脊髄から出る経路(前根)の2つです。
腰椎椎間板ヘルニアでは、脊髄から出る経路(前根)がまず障害されます。

腰椎椎間板ヘルニアで最初に障害される前根

脊髄から出る前根は、運動神経が通ります。
運動神経は、脊髄から筋肉のセンサー(筋紡錘)まで伝わり筋肉を動かします。
前根が圧迫されて、運動神経が働けなくなると、身体が動かなく運動が出来なくなります。
ただし、前根が圧迫されると力が入らずに動かなくなり運動も出来なくなりますが、痛みとは無関係です。

腰椎椎間板ヘルニアは椎間板の中のカタマリが後ろ(脊髄)に飛び出て、脊髄の前から圧迫を受けます。
したがって、脊髄の前に存在する前根という経路が障害されます。
まず疑うべきは、足が動くかどうか?
腰椎椎間板ヘルニアでは、つま先を上げようとしても動かせなかったり膝を伸ばそうとしても動かせなかったりする状態が最初に生じます。

後根は触られた感じや関節の角度を把握する神経(感覚神経)

腰椎椎間板ヘルニアでは、脊髄の前から障害されますが、さらに圧迫が強まると脊髄の後ろも障害されます。
この脊髄の後ろにある後根には、感覚神経が通ります。
からだで感じたことが感覚神経で脊髄へ伝わり、最後は脳で認識します。
後根が圧迫されて、感覚神経が働けなくなると、触られても分からなくなります。
他にも感覚神経が働けなくなると、足の関節の位置関係が分からなくなるという感覚麻痺の症状がでます。
足が動くかの次に確認する検査は、感覚があるかどうか?
触られた場所が不明確かだったり、足の関節を動かされても方向が分からなかったりします。

運動神経が入る前根と同じように、後根が圧迫されても痛みとは無関係です。

神経根症状の検査方法はなにか?

腰椎椎間板ヘルニアで本当に神経根症状が出ているのなら、運動の検査と感覚の検査で分かります。
具体的には、力が入らなくなること・感覚が分からなくなることに対して、3つの検査(感覚検査・筋力検査・深部腱反射)を行います。

感覚検査:触った感覚が分かるか?関節の曲がり具合が分か
筋力検査:意識的に足を動かせるか?力が入りにくい場所はないか?
深部腱反射:腱をたたくと正常の反応があるか?

この3つの検査を行い、全く問題がなければ(陰性であれば)腰椎椎間板ヘルニアと言われても、安心して大丈夫。

もしMRI画像で大きなヘルニアが写っていても、全く問題ないことが多いためです。
ましてや、手術などを行う必要はありません。

馬尾神経症状はどんな症状が出るのか?

排尿障害や直腸障害といった、おしっこや便のコントロールが出来ずに勝手に出てしまうという障害があります。
このような症状を馬尾神経症状といいます。
もし、腰椎椎間板ヘルニアで馬尾症状が出ましたら、早急に手術をするべきです。
馬尾神経症状は、症状を感じてから48時間以内(参考1,参考2)の手術をすすめられています。
この理由は、48時間を超えてしまうと後遺症が残る可能性が高くなるためです。
あなたがおしっこや便のコントロールが出来ないと感じることがありましたら、早急に整形外科の受診をおすすめします。

参考1:日本整形外科学会,日本脊椎脊髄病学会,(2011),腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン改訂第2版
参考2:大道裕介,大道美香,井上真輔,牛田享宏,中野 隆,ら,(2011)理学療法vol.28 No.05腰椎椎間板ヘルニアの機能解剖学的特性

手術の必要性は神経症状がある場合のみ

以上が腰椎椎間板ヘルニアの神経症状といわれる神経根症状と馬尾神経症状の2つです。
この神経根症状と馬尾神経症状の2つが出ている可能性がある場合は、早急に病院への受診をおすすめします。
繰り返しになりますが、腰椎椎間板ヘルニアの症状では痛み・しびれは出ずに、神経根症状と馬尾神経症状が出ます。
この神経根症状と馬尾神経症状の2つが出ていないにも関わらず、痛み・しびれの症状で手術を勧められているという方は手術をするべきではないです。
痛み・しびれの症状でお悩みのあなたは、腰椎椎間板ヘルニアと関係が薄いと言えるため、安心して大丈夫です。
痛みでお悩みの場合は、ぜひ当院にいらしていただきたいです。
痛みの原因をしっかりと見つけ出して最速で痛みから解放できるよう目指しましょうね!!

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