膝の痛みは、筋力の弱さが原因とお悩みの方へ
・筋トレをしないと治らないの?
・筋肉が弱いせいで膝は痛いの?
・ストレッチや体操をすると膝が痛い
・膝の痛みを治したいが、筋力をつけようと運動すると痛みが増える
筋力が弱くてもひざは痛みが出ない

「ひざの痛みは筋力が不足していることが原因です」とお医者さんから言われると、不安になります。
・ひざの筋トレをしなければならないのか?
・ウォーキングを頑張らなければ治らないのか?
しかし、膝が痛くて力も入れたくないとお悩みではないでしょうか?結論からいいますと、筋力が弱いからひざが痛くなるとは言えません。良かれと思って、ひざの痛みを治そうと筋トレして、無理をしたことで痛みが増えてしまうことも多いです。
筋力が弱いとひざの負担が増えそうなイメージ

膝の痛みの原因は、ももの前面の筋力(大腿四頭筋)が弱いためと言われます。筋力が弱いことと膝の痛みが出ることとの因果関係は以下のようなイメージです。
ももの前面の筋力(大腿四頭筋)が弱い
↓
膝への負担が増える
↓
膝の痛みが増える
このように、筋力が弱いとしっかりと支えられなくて負担が大きくなるのではないかと思ってしまいやすいです。実際は、筋力が弱い方が膝の負担が少ないことが医学研究で分かってきています(参考:黒川,高橋,鶴見,2001,下肢関節疾患の理学療法,三輪書店)。
医学研究による筋力と膝の負担の関係
古い考え : 筋力が弱い → 膝の負担が大きい
新しい考え : 筋力が強い → 膝の負担が大きい
医学的には、筋力が弱くても膝の負担が増えないことが報告されています。反対に、筋力が強くなっても膝の負担が減ることはないと報告されています。むしろ、筋力が強くなることで耐えられる分、膝への負担が大きくなると言われます。最新の医学で、筋力が増えても膝の負担は減らずに、反対に負担が増える可能性もあると言われているのは驚きますね。
ももの前面の筋力(大腿四頭筋)が弱い→膝への負担が増えるということは医学的な研究(参考1)から否定されている。
ももの前面(大腿四頭筋)の筋力トレーニングを12週間行い、膝にかかる負担(内外モーメント)を調べたが、負担の軽減は見られなかった(参考2)。
たしかに、筋力と痛みが関係しそうな気がするのもわかります。病院でも、知人からも、家族からも、痛みがあるといえば、筋力が弱ってるからなんじゃないの?といわれてしまうので仕方ないのかなあと思います。しかし、実際は筋力と痛みは関係がうすいので、「筋肉がないから痛いんだ。」とか「筋力を鍛え続けないとダメかな」と思っている方には朗報ですね。
ひざの痛みは筋力で決まるようなものではありません。本当の原因については、整形外科で行うようなレントゲン画像の検査だけではなく、筋力検査だけでなく、ひざの関節の動きや筋膜の繋がりも含めて、細かく触って確認していきます。ひざの痛みは本当に辛い症状のひとつなので、お気軽にご相談いただき早く治しちゃいましょうね!
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